2025/01/08
初任者研修と実務者研修とは?
【初任者研修】と【実務者研修】とは?
【介護職員初任者研修】
介護の基礎的な知識やスキルを身に着けることができる資格
【介護福祉士実務者研修】
介護の専門的知識やスキルを身に着けることができる資格
それぞれの資格の違いとは?
①実務者研修のほうが科目数や受講時間が多い
初任者研修は、受講科目が9科目、受講時間は130時間であり、最短1カ月で取得可能です。
一方、実務者研修は、受講科目が20科目、受講時間は450時間です。実務者研修を取得するためには、基本的に3ヶ月半ほどの期間が必要になります。
②介護福祉士を受験するための資格が実務者研修
実務者研修(介護福祉士実務者研修)は2013年に作られた資格であり、介護職員として必要な知識やスキルを身に付けるのが目的です。
また、介護福祉士は、介護の現場における唯一の国家資格ですが、資格取得のルートによっては実務者研修を受けていることが受験資格として必要になりました。
一方、初任者研修は、修了しても国家資格の受験資格が得られるわけではありません。
介護福祉士の試験では実技試験もありますが、実務者研修を修了しており、かつ実務経験が3年以上だと実技試験が免除されます。
③修了試験の有無
初任者研修資格を取得するためには、研修の最後に「修了試験」として行われる簡単な筆記試験に合格する必要があります。
試験時間は1時間で、問題は選択式または記述式です。また、問題数は原則32問以上となっており、多くの自治体では100点満点中70点以上で合格です(合格基準が異なる自治体もあります)。
初任者研修修了試験の合格率は公表されていませんが、この試験は単に講義の理解度を測るための試験なので、合格率は非常に高いと考えられます。
実務者研修では修了試験は義務付けられていないため、スクールによって修了試験の有無は異なります。
④サービス提供責任者になれるかどうか
サービス提供責任者は「利用者の数が40人又はその端数を増すごとに1人以上」指定訪問介護事業所に配置することが義務付けられている、非常に需要の大きなポジションです。
サービス提供責任者の業務は、介護職員業務に加え、ケアマネージャーが建てた介護プランをもとにした訪問介護サービスの計画作成、利用者家族へのサービス説明などです。
実務者研修を修了すると、このサービス提供責任者になることができます。
一方で、初任者研修を修了してもサービス提供責任者にはなれませんので、サービス提供責任者を目指している方は、実務者研修の受講が必要です。
どっちの資格を取ればいいの?
【初任者研修がおすすめの人】
●資格を初期負担少なく、早めに取りたい人
初任者研修は、実務者研修よりも科目数が11科目少なく、学習時間は320時間短くなっています。 そのため、最短1カ月で取得することが可能です。
受講費用も6~8万円なので、いきなり実務者研修を受けるよりも6~10万円ほど支出を抑えられます。介護資格を持っていない状態で実務者研修を受講すると13万円~20万円ほどかかるため、いきなりそこまでの出費は難しいという方は初任者研修の方がよいでしょう。また、早めに取得できる介護系資格を希望する方も、初任者研修の受講をおすすめします。
●ステップを踏んで介護を学びたい人
介護の知識が全くない人にとって、初心者研修は基礎的な知識を身に付けるにはピッタリの資格です。
初心者研修はその名の通り、介護の初心者が学ぶ内容となっているので、介護に関して全くの初心者・未経験者でも負担なく学べます。「介護の仕事に就きたいけれど介護が向いているかわからない」と思っている方など、介護職になると決めていない方でも気楽に学べます。また、最短一ヶ月で取得できるため、まずは初心者研修を取得して、そのあと次の進路を考えたい方に向いています。
【実務者研修がおすすめな人】
●介護福祉士になることが目的の人
介護福祉士になることが目的の人は、初任者研修は飛ばして早めに実務者研修を受講することをおすすめします。
介護について基礎から学びたい人でも、介護福祉士になりたいのなら初任者研修は受講する必要はありません。
初任者研修で学ぶ内容は実務者研修でも学べます。また、初任者研修と実務者研修を両方受講すると、費用が余計にかかってしまいます。
介護福祉士になるには実務者研修のみの受講で全く問題ありませんので、介護福祉士を目指しているのであれば、時間とお金の節約のためにも実務者研修から受講するのがおすすめです。
●サービス提供責任者になりたい人
先ほども述べたように、実務者研修を修了するとサービス提供責任者になることが可能になります。
初心者研修だけを修了してもサービス提供責任者にはなることができませんので、サービス提供責任者になりたい場合、結局は実務者研修を受講することになります。
サービス提供責任者になりたい人は初任者研修は飛ばして、実務者研修を受講することがおすすめです。
●受講に手間をかけたくない人
実務者研修を修了するのに、初任者研修の受講は必要ありません。
初任者研修を修了したあと実務者研修を受講しようとすると、手続きや日程の調整、新たなスクール探しが面倒になる可能性があります。
実務者研修から受講すると、このようなストレスがなく、一気に上位資格を取得できます。
特に、働きながら資格を取得したい人は、なるべく手間をかけずスムーズに資格取得できた方がよいでしょう。
手間をかけたくない人、最短距離で上位資格を取りたい人は実務者研修の受講がおすすめです。
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以上、今回は“介護職員初任者研修”と“介護福祉士実務者研修”について説明しました。
どちらの資格も介護職員として働く際に役に立つ資格です。
ご自身のキャリアアッププランと照らし合わせ、取得する資格の参考にしてみてください。