2024/08/27
介護福祉士国家試験のルール見直しを検討
【介護福祉士国家試験のルール見直しを検討】
科目ごとの「パート合格」とは?
前回のコラムでは介護職における主な資格を紹介しました。
その中の「介護福祉士」について、厚生労働省は2025年度(令和7年度)から介護福祉士国家試験のルール見直しを検討しています。
参照元:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syakai_141326_00008.html
「パート合格」とは?
厚生労働省が提案するパート合格の内容には以下のことが挙げられます。
・筆記試験を3つのパートに分割し、各パートごとに合否を判定する
・初回に全パートを受験し、不合格だったパートのみ次回以降に再受験が可能
・合格したパートはその後2年間の有効期限が設けられ、有効期限内は合格パートについては再受験が免除される
パート合格のメリット
・一度にすべての科目に合格する必要がなくなるため、受験者の負担が軽減される
・自分のペースで受験に挑めるため、働きながら資格取得がしやすくなる
・資格取得者が増えることで介護業界の人材不足が緩和される
・外国人介護人材も資格取得しやすくなることで外国人籍の雇用促進につながる
パート合格のデメリット
・広範な知識やスキルを一体的に習得する機会が減るため、専門性が低下する可能性がある
・「簡単に取れる資格」と認識され、社会的地位や資格の価値の低下が懸念される
実施スケジュール
パート合格は2025年度(令和7年度)から導入される予定です。
具体的なスケジュールは以下のとおりです。
〇2024年度(令和6年度): 制度の詳細を決定し、試験運営機関と調整をおこなう
〇2025年度(令和7年度): パート合格制度を導入し、第38回介護福祉士国家試験から適用
〇2026年度(令和8年度): パート合格者の再受験開始
有効期限の考え方
引用元:https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001275507.pdf
このように「パート合格」については専門性や社会的評価が低下する可能性も指摘されていますが、
パート合格の導入によって介護福祉士国家試験の受験がより柔軟になり、資格取得を目指す人の増加も見込まれます。
来年以降に介護福祉士国家試験を目指している方の朗報となり、
ますます需要が増える介護業界に追い風となることを期待します!